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OPINION「(株)FUTURE CITY 代表取締役 市来勇人」

雲仙が好きだからここで地域の賑わいをつくりたい

社名を聞くと堅苦しい感じなのですが、実際には雲仙で昨年10月にオープンしたゲストハウス「集(TSUDOI)」のオーナーです。

オープン時には島原半島で初めてのゲストハウス誕生ということでマスコミなどにも注目を集め結構騒がれたんですが、今でも時々取材の方は来られますね。
それだけ「ゲストハウス」というのがこちらでは珍しかったんでし ょうね。

ちなみにゲストハウスというのはユースホステルのように1泊単位で宿泊ができる旅行好きのバックパッカー向けの宿を称して言います。
“ヒト・まち・旅をシェアする宿”と案内にうたっているように、ゲストハウスの良いところはリビングなどの共同場所で気軽に他の旅行者と交流ができたり、キッチン、トイレ、シャワールームなどを共同で使用するため料金が安いことです。
ドミトリー(相部屋)もあるので他の宿泊者とも友達にもなれますね。

この仕事を何で始めたのか?といえば、実は私自身学生の頃から人と接することが大好きで接客業にずっと興味があったのです。
福岡の大学時代には音楽も好きで自身もオーケストラに入ってトロンボーンも担当していましたが一方ではあちこちに良く旅行にも行っていました。

そのうちにこの思いがだんだんと強くなり、結局大学を中退して雲仙の老舗旅館に勤めさせてもらうようになりました。
ここで実際にお客様に接することができ接客業の修業にもなってすごくためになり ましたね。

そんな中でも将来的には自分でも実際に宿を経営してみたいという思いはずっと持ち続けていました。

昨年雲仙にこのTSUDOIをオープンしたのもこんな思いがかなったものですが、1年経った今でも地域の皆さんがいろいろと協力してくれるのでおかげさまで今では県内で1番のゲストハウスとの評価をいただけるまでに成長し仕事の方も順調です。

このTSUDOIは雲仙温泉街の真ん中、島鉄バス停留所のすぐ前にあります。
本当に良い場所を提供していただいたので宿だけでなく町のコミュニティの場としても大いに賑わいを創りだしていければと考えています。

2階と3階が宿泊ルームになっており最大20名様までの宿泊ができますが1階はコーヒーショップになっており、折々に「おもてなし英会話教室」や「ミュージックライブ」なども開催しています。
皆さまも雲仙へお越しの際にはぜひ一度お立ち寄りください。

雲仙は、かって外国人の休養地として賑わった国際観光都市だったこともあってか、このTSUDOIの宿泊客も欧米からの外国人旅行客が6~7割を占めています。
インターネットの旅行サイトを見てくる人がほとんどですね。

私も雲仙に暮らして10年以上になりましたので雲仙のことなら大分詳しくなりました。
この経験を活かして、ここでの楽しみ方や過ごし方など外国人や旅行客の方にもいろいろとアドバイスができるので大いに喜ばれています。

その恩返しというわけではありませんが、現在は私も「雲仙プラン100地域づくり委員会」の理事や地域の若手活動家の集まりである「雲仙青年観光会」のメンバーにもなってイベント委員長として町の賑わいづくりにも積極的に関わっています。

季節ごとにいろいろなイベントや仕掛けなどを皆で考え実施しているのですが、会合や準備などを通して皆と知り合いになれて、ホンネで話せる友人もたくさんできました。

特に本年8月11日に行ったマルシェやキャンプ、ミュージックライブなどの総合イベント「UNZEN SANKAKU FES」は大人気で近隣から予想の倍以上となる1,000名を超える参加者を集め大成功でした。

このほか地元温泉神社の秋の例大祭の子供みこしも少子化が進む今日、今年は青年会も協力したんですよ。

このような町づくりには今後も先頭に立って協力していくつもりですが、地域の先輩方が築かれた伝統を尊重しつつも、これからは我々30~40代の若手が中心になって地元の振興に頑張っていくことがとても大切だと思っています。

市来 勇人(いちき・ゆうと)
プロフィール
1983年(昭和58)、福岡市生まれ。5人兄弟の長男。
大学までは福岡市で暮らしていたが「自分の宿をつくる」という目標を実現するため福岡大学を中退し雲仙温泉の老舗旅館に10年間勤めて修業を行う。
旅館の一連の業務を経験し雲仙温泉のまちづくりにも積極的に取り組んでいた時、市来氏の情熱に打たれた方より「この地域の将来を託したい」と現在のゲストハウスを無償で譲渡してもらい創業を決意した。
「最近は両親もよくこちらに遊びに来てくれる」。

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