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元気企業『飯田青果有限会社』

430万年前に誕生した島原半島ジオパークの起源である南島原市の早崎地区は火山灰の肥沃な土壌に恵まれた長崎県最南端の自然の農場だ。
有明海を挟んで間近に天草(熊本県)の島々をながめ背後には雲仙普賢岳がそびえる絶好のロケーションにある同農場は「東京などから買い付けの商談にやって来るお客様もこの風景に感動し多くの人が写真を撮っていく」(飯田専務)というのもうなずける。
このすばらしい環境の中で収穫される高品質のジャガイモと玉ねぎの栽培から出荷までを一手に行っている飯田青果(有)は、地元のすばらしい食材を全国に提供する元気会社だ。

商品のほとんどを県外へ出荷

気候温暖のため全国でも珍しい春と秋の年に2回収穫されるジャガイモは年間約2,000トン、玉ねぎは1,000トンに及ぶという。
8割は地元の契約農家からの仕入だが、自社でもこの早崎地区を基点に山間地の高地帯営業所(同市北有馬町)と諫早干拓地の計3カ所に自社農場を展開している(諫早干拓地は今年で引き揚げ予定)。
出荷先はほとんど100%が半島外。
北海道から関東、関西地区など大消費地のスーパーや青果市場などが主な供給先というから地元民にはちょっと残念だが、全国2位の実績を誇る当県のジャガイモと玉ねぎがこれらの地域の人々の健康作りに役立っていると思うと自慢でもある。
ただ、ご多分に漏れず同地区でも最近は農業後継者の問題が年々深刻。
「後継者不足などが原因で毎年、耕作放棄地が増える傾向にある」(飯田専務)ため、これを解消するべく同社では耕作放棄地農家の栽培から収穫、出荷までのほとんどの作業を自社で請け負い、同時に産地の存在価値を高めていくという公共的な役割もはたしている。
この分の面積も年間では大体50㌶に及ぶというから今や無視できない広さだ。
産地の有効活用という面でも同社は“地域再生”の役割をはたしている。

自然に恵まれた有利な栽培環境

現在、同社の従業員はグループ(別会社組織のいいだ農園を含む)で25名。
この中には東南アジア(ネパールとカンボジア)からの研修生計6名も含まれている。
全員が女性だが作付から収穫、出荷まで全員が一通りの仕事をこなすという。
「皆が大体平均3年くらいは真面目に働いてくれるので助かっています」(飯田専務)というから労働力不足と成長途上国への農業普及という両面からもその貢献度は大きい。
ところで、同社で栽培されるジャガイモの品種はその大半が「ニシユタカ」。
一部のお客様の要望に応えて「デジマ」や特別栽培に取組むケースもあるという。
ここでは全国でも珍しい春ジャガ(4月中旬から7月初旬に収穫)と秋ジャガ(11月初旬から2月初旬に収穫)の2回収穫ができるうえに、同社では自前の冷蔵設備も完備しているため鮮度を維持したままの状態で長期保存や計画出荷が可能となり年間を通して安定的な供給ができるという。
ジャガイモの専門農園としては大きな強みだ。
作付前に毎回行う十分な土壌改良作業に加え、ジオパークの恵みがもたらすすばらしい土壌そのものの“地力”のおかげもあって同社では無農薬または減農薬栽培が基本だ。
また、温暖な気候を利用して8月から9月下旬に苗床に種をまき2月初旬から3月中旬にかけて収穫する超極早生品種や3月中旬から4月中旬にかけて収穫する極早生品種の2種の玉ねぎも甘さや瑞々しさを味わえるので全国で好評を博しているという。

県の4割超を占める農業王国の島原半島で若手就農者のひとりとして実父である社長と一緒に近代的な農業経営に取り組む飯田専務は働き盛りの30歳台。
高校卒業後に滋賀県と福岡の大手青果市場で9年間修業を積み青果業界の流通体系も知り尽くしているだけに生産だけでなく時間があれば全国の流通ルートの拡大にも自らも率先して取り組む。
農業経営の合間には、現在、南島原市が観光客誘致の一環として進め人気上昇中の「民泊体験」の里親役としても積極的に協力している。

国内外からの修学旅行生を毎年自宅に受け入れ、自社の農場とすばらしい地元の自然環境の案内役も努めるなどサイドワークも充実した日々をおくっているという。
同社は、今後も半島の農業推進のけん引役になっていくことは間違いない。

(飯田専務)

飯田青果

飯田青果有限会社
[南島原市口之津町丙4319]

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